事例ストーリー「歯科用ユニットの増設に迷ったときの考え方とは?」

歯科用ユニット300万円。買う?買わない?

横から目線の経営参謀・洞口幹生です。

歯科用ユニットを増設するかどうか迷っていた歯科医師の相談に応じた事例ストーリーです。

投資金額は約300万円です。この投資に踏み切るかどうかを迷っておられました。

この判断をするべきなのは経営者である歯科医師本人ですので、私からは判断に用いるための考え方をお渡しします。

歯科医師との実際のやり取りの文字起こし

洞口「保険診療ベースで考えてみましょうか。
お渡ししている診療効率分析によると、貴医院の日当点が平均750点です。
1ユニット8人診て、月間20日開院していたとしましょう。
750点×8人×20日=12万点→120万円になりますね。
原価率20%で考えると粗利益は96万円です。
もちろん、最初から8人平均で患者さんを診ることができるわけではないでしょうけれど、仮にこれが実現したら粗利益ベースだと3ヶ月と少しで300万円に届くことになりますね。」

先生「なるほど。仮に1日5名だったとしても、750点×5日×20日=7.5万点→75万円。粗利益だと60万円ですか。半年もあればある程度回収できるのかもしれません。」

洞口「さすが、計算が素早いですね。
先生の場合、開業時に空の配管を通してあるため場所の設置確保はできていますから、追加工事だったり家賃が増えたりというコストはかからないですよね。衛生士さんを増やすとなれば、その人件費は増えます。」

先生「配管は通ってますね。在庫置いてるので、それをスタッフルームか院長室に逃すだけです。衛生士さん、来てくれるなら増やしたいですよね。」

洞口「さらに申し上げると、1ユニットあたり患者数が9人を超えています。治療患者回転数も2回を下回る月も出てきています。
予約が取りにくくなっていませんか?」

先生「予約が入りにくいのは、受付から言われています。また、待合が混んでいて患者さんが待っている様子がわかると、なんか勝手に急かされるんですよね…」

洞口「そうですよね。ユニットを増やして導入することができたら、急かされる気持ちは軽減できそうです。

先生「確かに。ユニットと衛生士さんを同時に増やす、という計画で動くのが良さそうですね。」

診療効率分析から出てくる数字を根拠にしているから、納得できる

いかがでしたでしょうか。

自医院の診療効率分析という「数字」を用いているので、まさに自分事として実感して考えていただくことができています。

そして、最後には自分自身で決断することができています。
営業マンに、「買ってください!」と押し込まれて買っているわけではないわけです。
自発的な意思決定には、信頼できるデータや根拠が必要で、それが自分の医院のデータであれば最高ですよね。
納得の意思決定をしていただいて、前向きな歩みへのサポートができたことが光栄です。