歯科医院の開業融資の際、どの見積書が必要でしょうか?

金額の大きいものについては、見積書の取得をしておきましょう

横から目線の経営参謀・洞口幹生です。

当社は歯科医院の開業支援をお引き受けすることが多いのですが、その融資のお手伝いをする際、よくいただく質問があります。

「歯科医院の開業融資を申し込む際、どの見積書が必要でしょうか?」というものです。

これについて、これまで開業融資の支援をしてきた経験から言えることを書いていきます。

申し込む金融機関によって判断が異なる場合もあるだろうとは思いますが、今回は私の経験から言えることを書いていきます。

医療器機・内装工事、最低限はこの見積書がないと進まないと思います。

この他に、テナント契約時に必要な費用・ホームページ制作費・内覧会開催費・歯科医師会入会金、この辺りの見積書や根拠資料を用意しておくととても良いと思います。

特に費用の大きくなるものとして、医療器機と内装工事について少し書いておきます。

 

医療器機の見積書は、少し余裕を持たせた内容にしておきましょう

医療器機の見積書は、お付き合いのある歯科材料店さんやメーカーさんに相談すれば、作っていただけます。

最初の見積段階では購入対象器機を絞り込みすぎず、少し大きめに枠を取るイメージを持つことが大事かなと思います。

A.絶対に必要

B.あったら便利

C.あまり使わない

医療器機について上記のような3分類ができるなら、AとBは見積書に含めて出してもらうのがよいかなと思います。

開業計画が進んでから、「やっぱりBもほしい!」という風に考え方が変化してしまった場合、予算が足りなくなりますし、開業してすぐに追加融資を申し込むのは、計画性がないと判断されて心証を汚す恐れがあります。

少し余裕を持たせた見積書で融資の交渉をしておいて、「Bはやはり要らない」となれば削って予算を縮減する、という考え方で進めるのが安心だと思います。

 

内装工事は、歯科医院の施工に精通した業者さんに頼みましょう

内装工事の見積書は、設計士さんや工事の施工業者さんが手配してくれます。

歯科の施工に慣れている業者さんだと、物件を実際に見て採寸して、過去の施工実績などから勘案して妥当な見積りをしてくれることが多いです。近年は資材価格の高騰が著しいですから、その見通しを織り込んで考えてくれたりもします。

私が以前開業支援でお手伝いした先生で、とても困った事例があります。

工事を頼んだ先が歯科医院の施工に慣れていない業者さんだったみたいで、「○○工事が抜けていた」という理由で追加請求が来てしまったことがあります。

それも融資の交渉を終えて融資内諾を得た後のタイミングでした。先生側に非のあることではないですが、追加で融資交渉をすることになり、大変な思いをされていました。

歯科医院の施工実績が豊富でしっかりしている業者さんを選びましょう。

いかがでしたでしょうか。

見積書を取得する段階から少し工夫をしていくことで、開業前の不安を少し減らすこともできます。

不安がゼロになるわけではないですが、少しでも安心できる要素が増えると助かりますよね。

開業前はわからないことだらけだと思いますから、上記を参考にしていただけたら幸いですし、当社が何かのお役に立てそうならお問い合わせください。